御殿場地ビール&久能山いちご狩り

 待ちに待ったキャンピングカーグローバル車のKING5.3WDが2004年2月24日(火)に我が家にやってきた。もちろん、僕ら夫婦はワクワクドキドキだが、いつものキャンプ仲間も期待をして待っていてるようだ。
 そこで納車後初出動は、その週末27日(金)から28日(土)とすることにし仲間を招集。F母娘とK家族…、特にKさんには新しい家族が増えたばかりの総勢大人6名と乳児1名の大所帯。

 半休を取ったK旦那が家族とF母娘を乗せて17:30我が家にやってきた。TakeはTakeで、まだ各パーツのしっかりした確認も出来ず、また清水の給水もしないまま、生活品のみ積載でタイムアップ。ええぃままよ、と皆を乗せ出発。
 むかうは今晩の食事場所、時の栖・御殿場地ビール。まだ、車体の幅はつかみきれていない。なんせ普通の車と違い運転席の幅よりもシェル(荷台部分)のほうが30cmほど広いので、後ろの見え方がまったく違う。それに背丈は3mを越しているので、道からはみ出した道路標識にぶつかるのではないかというヒヤヒヤ感は常につき惑う。慣れるまでは、常に緊張の走行。
 国道255線から大井松田へむかい、そこから東名高速へ。高速は高速でふわふわしたハンドリングがまたもヒヤヒヤ感を生む。そして90km/h、100km/hとスピードをあげるとそのハンドリングはスネーク現象と言うような蛇行運転をよぶ。どうもこの車は果敢な追い越し車線での運転は向いていない。のんびりと旅を楽しむ車ではないか、と自分に言い聞かせ80km/hをキープ。
裾野ICを降りる頃には夕闇が迫っていた。目指す時の栖には程なく到着。なんと園内はまばゆいばかりのイルミネーションに飾られていた。

  

 約30分待ち、ということでポケットベルを渡されしばらく待つ。季節がよければ、庭園で夕涼みなども乙なもんだが、今日はイルミネーションを見てすぐに暖炉のそばに戻る。御殿場はやはり小田原に比べても寒い。
  そんなこんなで時間をつぶしていると、呼び出し音。大きなテーブルに案内され、あとはピッチャーに入ったビールといろいろな料理、そして仲間との楽しい会話。しばらく至福の時を過ごす。ただ、9時クローズはすこしさみしいね。楽しい時間だったかもしれないがあっと言う間に過ぎ去り、最後はピッチャー入りビールといくつかのつまみ、そしてデザートを同時に注文し、オーダーストップ。
食べ終わり店を出た瞬間、店の灯かりが消えた。少しゆっくりしすぎたかな、お店の方ゴメンナサイ。
 車に戻り、ベッドを作るが、酔っているし、おなか一杯になった身では、屈むのが厳しい。どのレバーを倒したらいすがどういう方向に倒れるのかを悪戦苦闘しながら、はたまたお互いの体がメーキングに際して邪魔になりながら行き場を失いオロオロとしながら、どうにか寝床を作る。
 酔いが覚めるまで仮眠をさせてもらい、翌朝清水に向かった。目指すは石垣イチゴ。
 僕の属しているAK−MLの仲間で静岡にお住まいのふーちゃんにメールを入れ、国道を南下。途中朝マックをする。駐車場の白線の枠に入りきらないので、出来るだけ邪魔にならないポジションを探し、確保。
そしてまたそろそろ混雑をし始めた国道を進む。予約をしたヤマロクのSiteにはエスパルスのドリームプラザを目指すように書かれている。ここはサッカー王国静岡清水だ。
 ここから海沿いを走りヤマロクに到着。山の南斜面にオレンジの建物がひときわ目立つ。ここで協力農園を聞き数件隣の安 園にむかう。「でっかい車だねェ〜」しばし考えたおばチャンは、路肩に止めるように指示。道幅は車をとめるのに問題がない幅だが、若干傾いている。車体が高いだけに、わずかな傾きがとても気になる。が、考えてもしょうがないし、同じ位の高さの宅配便の車も停まる事もあり、問題がなかったろうから…と思い、駐車し農園へ戻る。  
 ヤマロクグループのイチゴ狩り園の特徴は、1フレーム(僕らは0.5だったが・・・)1家族、時間無制限、持ち込み可、という点。社交的なおじいちゃんに案内され、ぽかぽかのハウスの中には大きな赤い実がたくさんついていました。「甘〜い!」コンデンスミルクなど不要な甘いイチゴをみな頬張る、頬張る(笑)。ハウスの中なので生暖かいイチゴに、最初は若干戸惑ったものの、余りのおいしさにみな気にも留めなくなる。蔕(へた)入れの容器が見る見るうちに一杯になっていく。とともに赤い実と緑の葉の石垣が、緑一色になっていく。大げさではなく、僕らが満足したあとの僕らのエリアは赤いイチゴも実は目に付かない程度しか残っていなかった。絶対元は取った、と思った(って、競争してどうする)。
 おじいちゃんに礼を言って、車に戻ると、計ったように携帯がなる。ふーちゃんからだった。「どうでした?」「いやぁ〜、おなか一杯です。」「みんなそういうよね」・・・いや、でもそれしか言葉が出ない。それほどよく食べたのだ。「ところでふーちゃん家はどこら辺ですか?」「うちは・・・」・・・なんだ、遠くないじゃん。思わず同乗者の許可も取らずに「行っても良い?」といってしまう。
 巨大な不透明な箱を背負っているキャンピングカーは、バックカメラは必要不可欠。そのモニター画面兼用でナビゲーションシステムをつけたので、電話番号のみで所在地が分かる。本当にこれは便利。
 ふーちゃんは、タイヤ/ホイル販売会社の社長さん。グローバル社のKING5.3LTDにお乗り。近くから再度電話をすると、表まで出てきて大きくてを振って出迎えてくれる。AK-MLに多い髭メンバーの一員。しかし僕とは違いかっこよくあごにもはやしていた。
 挨拶もそこそこ、連れ合いの病気を気遣ってくれる。そしてやっぱり話の中心は車のこと。仕事柄なのかもしれないが、足回りにはかなりうるさいようだ。多大な知識を披露しながらぐる〜っと車を見回し、そしてふーちゃんの車も見せてもらう。なんとお座敷仕様!どうこう一同ホォ〜っと感嘆のため息。OFF会のこと、車のことを話していると時間はすぐ過ぎてしまう。1時間以上お話をして、清水港の鮨屋を紹介してもらい、6月の再会を約束して別れる。
 ナビのおかげで快適に目的地に向かうが、寒風吹き荒む屋外で話していたせいか催す。渋滞が激しくなった中、ナビに載っていたCVSに緊急停車。店内に駆け込み、レジ番の女の子に「トイレ貸してね」と声をかけて驚いた。店の中には、ほとんど商品がない。驚いて思わず足が止まる。その態度に気がついたのか、「明日で閉店なんですぅ〜」との声が後ろから聞こえた。町のCVSでトイレを借りる時が多いが、閉店前日の閑散とした店でのトイレ借用は初めてだった。 

なぜか隣接に同じ会社のCVS。移転なら品物ごと移動するのに・・・。隣のうちの方が新たなオーナー店を出店するのだろうか?
 時間は、すでに17時30分。後30分で鮨屋は終わると聞いていた。まにあうか・・・、それとも三島まで行ってウナギとなるか…。
 緊張の中、10分前にエスパルスドリームプラザに到着。・・・だが、店のレイアウトが、ふーちゃんから聞いたのと違う。「おいしいよ」といわれた鮨屋ではないが、もうここで買わなければ後がない。地の物ならきっとおいしいだろうと、残り少なくなった寿司を買いあさる。
 よし、これで高速のSAで初の車内食事だ!

 狭いながらも7人でダイニングを囲めるような特注にした車が一番の効をそうした時間が、食事時間だろう。笑い声の中でおいしい食事をとり帰路についた。
 機能を充分に発揮できたとはいえないが、キャンピングカーでの旅の楽しみを実感した2日間だった。